情動は90秒しか続かない

情動は90秒しか続かない。

怒りも悲しみも喜びも90秒間

38歳で脳溢血になった脳科学者の経験

ジル・ボルティ・テーラーの本とビデオから

ジルは、自分が脳卒中になり、まさに自分のこととして脳の状態を経験した。奇跡的に一命を取り留め、左脳の機能を取り戻すリハビリしながらも、右脳がもたらす「ニルヴァーナ」を失いたくないと思い、左脳の作用を極力抑えようとした。

 脳卒中が左脳でおっこた彼女は 聞き、読み、話し、書くふたつの言語中枢と、からだの境界や時間、空間について分掌する方向定位連合野が機能を停止した。その結果、一時的に右脳が左脳の支配から解放された。その時の感覚は、以下のようなものだったという。

 自分の身体の境界がなくなり、流体のように周囲に溶けあっている。個物も同様で対象になるものはなくなり、世界の全体が連続したエネルギーの流れとして感じられる。自分もエネルギーとしてその中に織り込まれている。至福の一体感。過去も未来もなく今だけがある。静かで平和で解放された安らぎ、思いやりの気持ち。
ニルバーナ」

手術の後のリハビリによって左脳が徐々に回復してくる過程で、彼女が気づいた左脳の様々な働きだ。

 右脳は、世界の今の流れを全体的一体的に共感を持って肯定的に感じている
 それに対して、左脳は、右脳が捉える全体の中に、輪郭線を引いて個物を対象として切り出し、分類し、組織化し、過去・現在・未来という変化進展を分析する。自分自身も、全体の流れから切り離された独立の固体である個人として捉える事が、左脳の仕事なのだ。


わたしというものが自分の想像の産物にすぎなかったなんて!」


 切り出され対象とされた「主題」には、大脳辺縁系のプログラムで感情と生理の回路が繋がっていて、自動的に様々な感情が沸き起こり、肉体には生理的反応が現れる。y

この反応は脳から血流中に化学物質が放出されることで起こるが、90秒後には化学物質は消えて、反応は終わる。

90秒以上感情が続く場合は、左脳が繰り返しそうさせているのであり、その状態を選択している、その場合は、左脳を利用し言語によって左脳に言い続け言い聞かせることで、止めさせることが可能である。

 また、左脳は、情報を間引いて簡素化し軽くする一方で、辻褄を合わせるために足りない情報を勝手に補うこともする。彼女は左脳がのべつ行っているこの働きを「物語作家」と呼んでいる。大切な私の「物語作家」は常に警戒し、猜疑心を抱き、邪推する。なにかうまくいかないことがあると、他人や外部の環境のせいにする。心配し、恐れ、怒り、攻撃する。

さまざまなそのつどの五感に意識を向け、感覚だけでなくそれを受ける自分の想い(喜びとか辟易とか…)も合わせて意識せよ、とも言っている。

 左脳が常に奮戦している日常の中で、くつろぎ安らぎ思いやりを取り戻す術も、説明している。90秒間の情動に身を任せたた後、それが不要なものであれば、言葉にして口にだし、必要なら身振り手振りも加えて、左脳にはっきりと毅然として言い聞かせるのだと言う。「躾」ともいい「心の庭を育てる」とも表現している。「一日に何千回も」「辛抱強く、しっかりと、どんな回路が頭の中で働いているかに目を光らせていなくてはいけない」。image.jpg

感情に支配されるのは、たった90秒。その後は、思考の選択
なんだ…………
その感情が、長く続くものなら、それは、思考の癖、パターン、ループになっているということかい。感情の堂々巡りって 自分で選んでやってるンだ。
自分で 選んでいる事に気づく事が出来れば 切り替える事が可能だな。
筋チェックで聞いてみよう!

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